墓参り

 きょうは、一年ほど前に亡くなった彼の墓参りに行ってきました。行くのは2回目です。
 彼がいなければ、決して会わなかった人と一緒に。
 なんでか、まだ実感がない。というのも、彼とは連絡が途絶える事もあったから、また途絶えているだけかな?と思ってしまう瞬間がある。でも、現実にはもういないわけです。

 私は20才の頃、父親を亡くしています。そのとき、すぐには実感できませんでした。離れて暮らしていたことも理由のひとつです。生活の空間を共にしていない私からすれば、「いない」のが普通だったからでしょう。だからでしょうか、たくさん同じような夢を見ました。生き返る夢、亡くなったことが夢だったという夢・・・。あまりにも頻繁に見たので、なにが夢なのか、なにが現実なのかよくわからなかった時が最近までありました。

 人はいつしか亡くなるものです。それが私からすれば、すべて突然です。しかし、それを受け止めようとする私にとって、人の死はなかなか消化できません。死に対して、どのように私が考えているかがはっきりしているわけでもありません。死、というよりは、目の前から居なくなる、といったことにただ怯えているのかもしれません。

 しかし、どれくらいの時間が経とうが、いずれは受け入れることでしょう。それは、はやり、亡くなった人を思い返す事の繰り返しで達成できるのかもしれません。受け入れたから、どうなるのか。それは私にもわかりませんが。