出会い系サイト関連事件

  「出合い系サイト」関連事件統計を警察庁が発表しました.それによると、関連事件の総数は、1581件で、1件減少しました。また、被害者は1267人で、18歳未満はそのうちの84%で、昨年と同じ割合だった。そのうち女性が被害者というのも99%で、昨年と同じだった。
 件数は若干増減するものの、被害者の年齢や性別の構成はほとんど変らない。報道では「未成年の利用に歯止めがかからない」としているが、なぜかを考えてみよう。犯罪累計でもっとも多いのは「児童買春」だ。「児童買春処罰法」で禁止されているのだが、児童買春が発覚するのは、ほとんどが警察活動の結果であることがほとんど。もともとの数値が多いかどうかではなく、警察活動の結果、児童買春を認知するといったケースであろう。
 とくに発覚するケースでは、深夜徘徊や家出などで警察に補導された結果、携帯電話やメモ帳から、「援交リスト」を調べ上げるといったもの。こうしたケースは認知件数の中でも多いことが予想され、深夜徘徊も家出もせずに、社会的には「良い子」を演じている援交少女はそれほど発覚しないことでしょう。
 また、「青少年保護条例」違反も多いのです。これは、いわゆる淫行がほとんどです。未成年と大人が性行為、あるいは性的類時行為をしてしまう道徳犯といったものです。この場合も発覚するのは、警察活動や親らによる通報などでしょう。そのため、実数が増えているのかどうかはわかりません。しかも、昨年で言えば、東京都が昨年から「淫行」規定を設けたため、それでもなおほぼ同じとなれば、発覚したケースは事実上、減少したとも言えないでしょうか?
 私としては、「児童買春」は犯罪となってもよいとしても、淫行はケースバイケースであるべきであると思います。そもそも、「淫らな性行為」の定義があいまいですからね。

 ただ、出会い系サイト関連事件は、今後、それほど増加する要因はないことでしょう。というのは、出会い系サイトがそれほど流行ではなくなってきていることがあります。同じような犯罪でも、出会い系サイトではないきっかけが増えていくこともあるかもしれませんが・・・・。




出会い系サイト事件、被害者の84%は18歳未満

 昨年1年間に全国の警察が摘発した出会い系サイト絡みの事件の被害者は1267人で、うち18歳未満が84%を占めることが警察庁のまとめで分かった。

 被害者総数は2002年の1517人をピークに減少しているものの、18歳未満の占める割合は変わっていない。18歳未満の利用を禁じるなどした「出会い系サイト規制法」が2003年9月に施行されたが、児童らの利用に歯止めがかからない実態が浮かび上がった。

 18歳未満の被害者は、前年より24人減って1061人。このうち女性は99%の1052人だった。また、小学生が3人(前年比同)いたほか、中学生も347人(前年比25人減)いた。出会い系サイト規制法では、児童との性行為に関する書き込みを禁じる一方で、サイト運営者らに、18歳未満の利用禁止の明示や年齢確認を義務付けているが、「本人申告で実効性が低い」という指摘もある。

 一方、昨年1年間に摘発された事件は1581件で、一昨年から1件減少した。このうち、サイトを通じて知り合った少女らと性的行為を行う児童買春などが1114件で、全体の約7割を占めた。また、殺人や強盗など凶悪犯罪に利用されるケースもあり、殺人は2件、強盗は37件、強姦は42件に上った。昨年9月には、出会い系サイトで知り合った17歳の無職少女を殺害した愛知県岡崎市の元職員の男が逮捕された。

(読売新聞) - 2月16日12時18分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060216-00000103-yom-soci