交換

 きょうは大学に行ったので、研究室によってみた。

 大学院時代の指導教官を訪ねてもいなかったので、副指導教官の教授のところへ。大学に行くとすれ違ってばかりで、ゆっくり話すときがなかったので、ちょうどよかった。

 手みやげも何もなかったので、新刊を持っていたので、謹呈した。すると、教授も新書を差し出し、「交換しよう」というので、お互い、自分の本にサインを書いて、交換した。

 そのとき、思ったのである。

 「しまった!」

 サインを書く時にあまり意識していなかったのだが、教授はちゃんと「謹呈」の文字を入れていた。やっぱり、こういうとき、書いた方がいいのかな。書かなくても、謹呈であることは覚えてるんだろうけど、どうなんだろう。

 ちなみに、教授の本は「技術官僚の政治参画 日本の科学技術行政の幕開き」(中公新書)。私とは全違う分野だが、指導教官がフィールドワーク派だったので、副指導教官には理論派を選んだのでした。

 そういえば、私は大学院は教育学専攻。なのにインターネット・コミュニケーションを修論にしていた。もともと、学校制度の多様化論を研究しようと思っていたのだが、当時の自民党がチャータースクール構想を持ち出したので、現実味が出て来ていたことと、政治問題化しそうだったので、研究意欲が落ち、さらに当時の指導教官が退官、副指導教官が留学でどちらもいなくなったので、思い切って、研究テーマを変えたのだった。

 私以降、インターネット・コミュニケーションをテーマにした修論は、教育学専攻では出てないらしい(うちの大学院は、社会学研究科があるし、そちらでやっているのだろう)。

 それにしても、あまり顔出していないと時代はかわるものね。その副指導教官だった教授は主任になってるし。しかも、教育学専攻の先輩だった人が、社会学研究科のパンフレットの表紙になってるし・・・(「恥」の研究をしていた人だが、私の一年目と同じ指導教官につき、博士課程は社会学研究科を出たようだ)。





技術官僚の政治参画?日本の科学技術行政の幕開き

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大淀 昇一