韓国・ODで摘発

睡眠薬の過多服用で女性が自殺…医師ら一斉立件



 ある変死者が睡眠薬を過多服用していた事実が明らかになったことにより、医師27名・薬剤師29名が立件された。



 今年6月14日、慶尚北道浦項市北区竹川2里の海岸でキム某さん(39/女性)の死体が発見された。キムさんは京畿道水原市が自宅だが、実家のある浦項に引っ越していた。浦項海洋警察署がキムさんの死体を解剖した結果、死因は薬物過多服用であることがわかった。



 問題はこの後からだった。警察はキムさんの通っていた病院などの診療記録を調査した結果、キムさんがある病院の処方箋で睡眠薬を1度に最高4錠までもらっていた事実が明らかになった。また、本人をはじめ、離婚する直前の夫、2人の娘と息子の名前でも受け取っていた。このようにしてキムさんが2年半の間に受け取った睡眠薬は2万錠以上におよんだ。1日平均22錠をもらっていたことになる。



 キムさんは水原市のS医院だけで1カ月に13回も処方箋を受け取るなど、1年間で72回にわたり7280錠の睡眠薬をもらっていた。警察は「S医院などはキムさんに多量の睡眠薬を処方したことが保険審査機関で問題になることを懸念し、1カ月分だけに保険を適用し、残りは保険処理しない方法で処方していた」とした。



 立件された医師らは警察で「キムさんは不眠症だった。夫や子どもたちも同じ症状なので睡眠薬がたくさん欲しいとしつこく頼むので仕方なく処方した」と話した。



 睡眠薬は向精神性医薬品で、薬局で睡眠薬を調剤する際は患者本人であることを確認し、台帳に記録した後に投薬するよう薬剤師法で規定されている。しかし薬局は本人であることを確認せず、家族の分までキムさんに睡眠薬を出したと警察は説明した。



 保健福祉部は25日、これら医師と薬剤師に対し、罰金や営業停止などの行政処分を下すことにした。



金東燮(キム・ドンソプ)記者



朝鮮日報朝鮮日報JNS

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