タミフル転落死に思う

 タミフル服用後の転落死について、タミフルの服用が是か否かよりも気になっていることがあります。それは仙台の街づくりのことです。

 昨年、約10年ぶりに仙台を訪れました。それで思ったことは、特に東口が高層マンションが多く建設されていることに関する不安感です。



 高層マンション化ということは、

 ・そこは「地域」が薄れて行く。悩みを抱えたり、トラブルが生じた場合は、どのように問題を解決していくのだろうかと、単純に思う。

 ・そこでは「家族」の人間関係がすべてになりがち。家族の行動が細かく気になってしまう要素がある。

 ・マンションの高層階ほど、住環境にストレスを抱える(これは、たしか、スウェーデンかどこかでは、高層階の住環境を規制していたような気がしますが、検索してもヒットしませんね)

 ・東京等では、マンションには柵があり、むやみにマンションには入れなかったり、転落防止のための処置がなされているところもありますが、仙台はそうしたところは見当たらなかった。そのため自殺したいと思ったときに、そこに「手段」を見つけてしまう。



 もちろん、それぞれの可能性は低いものかもしれませんが、そうした低い可能性の連鎖によって、ムードとして、自殺を呼び込んでしまうのではないか、と思ってしまったものです。



 2002年の都道府県別の自殺率では、

  自殺率の高い県では、秋田県は高齢化要因(健康要因)と経済要因を合わせると全国で最も高く、高齢者の多さや景気の悪さから全国1となる可能性をもっている。実績値はこうした要因による部分の他に、「その他要因」が加わり更に高い自殺率となっているのが実情である。青森、岩手も同様の状況にある。同じ東北でも仙台を抱える宮城は、高齢化の程度が低く、経済もそれほど悪くなく、また「その他要因」は北東北3県とは対照的に自殺率を低くする方向に働いている結果、全国平均より低い自殺率となっている。





 となっていて、この段階では、自殺率は低いのですが、仙台駅東口の開発によるムードは最近のことなので、今後、どう変化していくのかと思います。



 

Wikipedia によると、

「90年代に入り、卸しを通さない「中抜き流通」が主流になると、卸町の存在意義が薄れ、規制を解除して住宅地へ転用する動きが始まった。また、仙石線の地下化に伴って区画整理・再開発が活発になって、東口は街の形を大きく変貌させている。東口の駅前から延びる宮城野通り完成後は、通り沿いに仙台のIT企業が集中し始め、楽天イーグルスフルキャストスタジアム宮城を本拠地にするに到って更に開発に弾みがついている。ただ、区画整理事業が終わる数年後に、旧仙石線線路沿いの土地にマンションが大量に供給され、マンション価格の下落、それに伴う郊外住宅地の地価下落が懸念されている。」






 ちなみに、仙台市統計によると、死因別では、平成15年は、3位ですね。4位の不慮の事故と順位を入れ替わっていることがありますが、今後、どう推移していくのか。







 そこで、仙台と自殺に関して、検索すると、

 けっこう、いろいろ対策があるものですね。



 3月2、3日と連続して、仙台で、自殺防止に関するイベントがありますね。

 吉田猫次郎さんのブログより

 猫次郎さんの講演会「経済的な理由で追いつめられないために −借金苦による自殺を防ぐ方法 −」もあるようです。



 自殺予防対策シンポジウム



 仙台市、大都市で初の高齢者うつ対策 団地で試行成果



 そのほかの参考サイト

 高層住宅の子育て

 この研修では、

「数値的なデータなどによって高層住宅に住む親子は、育児や遊び(生活)をする上で心理的なストレスを感じやすい状態にある」

ということを話してました。


 ストレス要因に着目した循環型環境都市の評価法に関する研究

 3.7 得られた知見

本章によって得られた知見をまとめる.

1 通勤・通学交通や食料品店までの交通など,頻度の高い行為や,交通規制や生活ルール(自動車の共同利用等)などの未経験のストレス要因に対する重要度が高い.(第3節,第4節)

2 一対比較を利用するロジットモデルを用いた分析でも,浅野(2003)によるAHP法を用いた結果とほぼ同じ結果が得られる.(第3節,第4節)

3 ストレス要因から日常的にストレスを受ける属性のストレス値のみを用いることにより,総合ストレス得点によって永住意識の違いを説明することが可能である.(第5節)

4 年代が高くなるほど,都心部居住を受容しにくくなる.(第6節)

5 郊外居住は,年代や性別に関係なく高い受容確率を示す.(第6節)

6 男性と女性では,年代別による受容確率の推移に大きな違いが見られる.(第6節)

7 都心部型プランの改善点としては,戸建居住を可能とする事よりも,周辺地域の建物高さや居住地周辺に自然の緑や水を配置する事の方がより有効である.(第6節)





 タワーマンションが人体に与える影響について マンションってどうよ?

 ■1■渡瀬章子先生(奈良女大)

日本建築学会主催「超高層集合住宅の可能性と問題点」緊急研究討論会(2005年7月11日)渡瀬先生の配布資料から。



<心身への影響>

高層化に伴う外出機会の減少は、心身のストレスを増大させ、高血圧症や妊娠障害などの出現率を高めるという報告がある。



<子供の外出機会の減少・発達障害

母子密着が過度になることによって幼児の生活習慣の自立が遅れる傾向にあることも報告されている。




タミフル服用後マンションから転落死 仙台の中2男子

2月27日14時38分配信 河北新報



 27日午前1時20分ごろ、仙台市宮城野区福田町1丁目、マンション「ダイアパレス福田町ステーションガーデン」(13階)の11階から住人の中学2年男子生徒(14)が飛び降り、約30メートル下の駐車場に転落して死亡した。男子は前日、インフルエンザで治療薬「タミフル」を服用。タミフルは飲むと異常行動を起こすとの指摘もあり、仙台東署は転落との関連を調べている。



 調べでは、生徒は11階に住み、転落直前に起きて外に出て、開放廊下の高さ約1.3メートルの外壁を乗り越えて身を投げた。頭などを強く打ち、市内の病院に運ばれたが、間もなく死亡した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070227-00000012-khk-l04