書きたいものとは

hatesbtetuya2005-02-24

 ライターの石井政之さんに誘われて、「ノンフィクション会議」のイベントに行ってきました。ゲストは、「スキャンダルを追え!『噂の真相』トップ屋稼業」の著者で、元神戸新聞、元「噂の真相」記者、現在週刊文春西岡研介さん。
 トップ屋というのは、イケイケどんどんな感じだと思っていた。しかし、話を聞くと、小心者であり、丁寧な取材をしているのだな、と感じた(ただ、掲載媒体の特質から、いわゆる「飛ばし」記事も書いている)。トップ屋が求められた時代は、おそらくバブルで雑誌が売れまくっていた時期で、しかも名誉毀損訴訟の賠償金が高くて100万というときだった(いまは、数千万単位の賠償額も提示される)。
 今の時代は雑誌低迷期。それでも西岡さんはトップ屋であり続ける。彼は関西人独特のエネルギッシュさがあるため、出会うと元気や勇気を与えられる。だからこそ、彼にネタを提供したり、思わず話をしてしまうのだろう。ただ、そこにはトップ屋として、裏切りや期待はずれという問題と直面せざるを得ない。因果な商売であるだろう。

 それにしても、30代や40代のライターにとっての立ち位置に考えさせる話が多かった。
 私も30代中盤。何を求められ、道化を演じて行くのか。
 また、生活のために必要な収入を何で維持するのか。
 書きたいものは何なのか。

 私もこれから考えざるを得ない問題である。
 私はなにがしたいのか。
 私はなにになりたいのか。