「萌え」という言葉は、若者の間ではすでに知られているが、その語源となった作家の鷺沢萌さんが自宅で自殺していた。このニュースは、「鉄人28号」「魔法使いサリー」「バビル2世」などの作品で知られる横山光輝の死去やイラクでの邦人拘束問題で、かき消された感じです。
 公式サイトによれば、亡くなる数日前から風邪をひいていたようですね。風邪で気分が落ち込むことは私もありますが、鷺沢さんの場合はどうだったのでしょうか?日記からはあまり読み取ることができません。最近はエッセイを書いたり、演劇をプロデュースしていたようですが(「ウェルカム・ホーム」)。遺作となった単行本「ウェルカム・ホーム」でも読んでみようかな?

もえ 【萌え】

ある人物やものに対して,深い思い込みを抱くようす。その対象は実在するものだけでなく,アニメーションのキャラクターなど空想上のものにもおよぶ。 〔アニメ愛好家の一部が,NHK のアニメーション「恐竜惑星」のヒロイン「鷺沢萌」に対して抱く,ロリータ-コンプレックスの感情に始まるといわれるが,その語源にも諸説ある〕

三省堂提供「デイリー 新語辞典」より

作家の鷺沢萠さんは自殺だった!

 11日未明に死亡した作家の鷺沢萠さん(さぎさわ・めぐむ、本名・松尾めぐみ、享年35)は自殺だったことが15日、警視庁の調べで分かった。調べによると、鷺沢さんは東京・目黒区の自宅で1人暮らしだったが、12日夜に友人が鷺沢さん宅を訪れたところ、トイレ内で首をつって死亡しているのを見つけたという。遺書は見つかっておらず、警視庁が動機などを調べている。

 担当編集者は「新作の評判もよく、自殺の原因は思い当たらない。一瞬の気の迷いとしか思えない」と話している。鷺沢さんは自身のホームページで日記を記しており、今月1日には「風邪っぴき」のタイトルで「体温は38度」と発熱からくる体調不良を訴えていた。7日には市販の風邪薬をひと瓶飲み干したことも明かし「しつこいな、今回の風邪。なんか、ずーっとだるい」などと書き込んでいた。

 鷺沢さんは87年、当時高校3年生で書いた「川べりの道」で文学界新人賞を受賞して作家デビューした。20歳のとき祖母が韓国人であることを知り、24歳のときには韓国に留学する経験もしている。上智大学在学時の90年4月に俳優の利重剛と結婚したが、その後離婚。92年に「駆ける少年」で泉鏡花文学賞。「大統領のクリスマスツリー」は96年に羽田美智子主演で映画化された。TBS「ブロードキャスター」などの番組にコメンテーターとして出演していた。葬儀・告別式は近親者で営む。喪主は未定。(日刊スポーツ)

[4月16日9時20分更新]