キリストの墓

 遠野からキリストの墓に移動中、盛岡によって、「じゃじゃ麺」を食べてしまった。そのため、予定よりも1時間遅れて、八戸に入る。やはり、予定通り行動しないと、ちゃんと乗り継げませんでした。八戸から五戸まではなんとかすんなりといったのですが、五戸からキリスト公園方面行きのバスが来るまであと2時間。喫茶店もなし。



 「この近くで時間がつぶせるところはありますか?」



 と聞くと、バス会社の人が、青森銀行の近くの図書館があるよと教えてくれた。しかし、今日は月曜日。図書館は休館だろうと思って、一応行ってみるが、図書館前には犬の散歩をする女性と女子高生がいるのみ。やはり、休館だった。



 さて、どうしようか。こんなときの暇つぶしはなんでしょうかね?やはり、読書か。



 その後、新郷村戸来のキリストの墓に到着。現在は四月下旬までの冬季休園のため伝承園は閉館中だ。



 ただキリストの墓である十来塚と、キリストの弟の墓である十代塚は見ることができた!地元の人で信じるひとはいないと言われているが、史実は別として、やっとこの「聖地」に来れた気分になった(メッカ巡礼か?)。

 遠野とキリストの墓に来れたことで、旅の目的の八割りを成し遂げた感じではある。



 ちなみに、キリストの墓では、ウィルコムは圏外だった。さすがに神聖な場所だ。八戸でレンタカーを借りるべきだった!ピラミッドも見れたのにな。



 それにしても言葉がお互いに通じない。バスを待っているとき、軽く地元の人と話したが、何を言っているかわからず、相手もうなずいたり、笑うのみだった。何弁なのか?古代ヘブライ語なのか?



 八戸に戻って、青森まで行こうかと思ったが、眠かったので辞める。駅前の居酒屋に行くと、32歳の子どもがいるという女性と話し込む。



 「あなたは、好きな人になにかをされたいと思うでしょ?」



 最初にされた質問がこれだった。え?と思って聞き直したくらいだ。



 「いや、私はされたいよりも、したいほうです」



 そう応えると不思議そうだった。その女性いわく、そう思うのは女性のほうらしい。その女性、若い頃は母親に反発しながら育った。笑顔も見せなかったことから、不思議な子ねえ、と言われて育ったらしい。

 だから、鏡の前で笑顔の練習までしていたという。自分の子どもが30代になるまでそれを覚えていて、居酒屋で話題にしている。相当、こだわりがあったのだろう。

 0時に店が閉まるまで、結局、一緒に飲んでいた。旅先で、店が閉まるまで、中年女性と飲みながら話すのは初めて経験だ。



 この女性の友だちが、キリストの墓の土地の所有者らしく、新郷村に貸しているらしい。そういえば、キリストの墓の近くに普通の墓もあたよなあ。





 明日は、旭川までの移動でほとんどを費やす予定だ。