札幌

 29日。旭川から札幌へ移動。すすきのの夜を観光。まずは、「SYA-RI」というスープカレーの店。チキン野菜カレーを頼むが、やはり予想よりも多い量だった。昼のジンギスカンがまだお腹にあるのか、全部のカレーをたいらげる食欲はない(といいながらも、時間をかけて食べてしまう)。



 さ、ショット・バーを探そうとうろうろしていると、「ぼったくりには気をつけてください!」と客引きが言っている。歌舞伎町では、そういう客引きはフリーの客引きであり、客が払った何割かをもらって生活している。「お前がぼったくりだろ」と思いながら、話をしていると、

 男「どこから来たんですか?」

 私「東京だよ」

 男「あ、そうなんですか、僕は埼玉です」

 男は、「MANZOKUの紹介人のふりをしている。「MANZOKU」の無料案内所は別にあり、なんでここでしているのか。それ自体が不自然。そのため、

 私「さっき、MANZOKU」の紹介所行って来たよ」

 男「あ、そうですか。どこかいい店ありましたか?」

 私「いや、別に・・・・」

 男の説明によると、案内所にあるのは、「ニュークラブ」と「キャバクラ」があるという。それ自体は本当だ。ちなみに、北海道での「ニュークラブ」は東京では「キャバクラ」のこと。北海道の「キャバクラ」は、東京では「セクキャバ」のこと。そして男は説明を続ける。

 男「キャバクラにも種類があるんです。ソフト系とハード系。ソフト系は上だけ。ハード系は下もオッケー。風営法の関係で、案内所にはここまでしかないんですが、スーパー・ハード系というのもあるんですよ」

 説明によると、スーパー・ハード系は、飲みながらの風俗らしい。しかし、そもそも説明自体がおかしいので、おそらくはぼったくり店。まだ不審に思っていると、

 男「お客さん、詳しいですね。業界の方ですか?」

 私「いや、風俗誌には関わっていましたから」

 男「あ、そうなんですか。僕は埼玉にいたときに、桃太郎映像にいましたよ」

 私「え?ホント?所属の女優は誰でしたか?」

 男「忘れてしまいました」

 男はここまではマニュアルなんだろうが、まさか女優の名前を聞かれるとは想定していなかったのだろう。

 そのあやしい男を振り切ると、再び、別の男Bがよってくる。

 男B「お客さん、ぼったくりには気をつけてください。お客さん」

 私が無視していると、

 男B「ちぇっ、口開かねえし・・・」

 私が悪いのか?って一瞬思ってしまうが、いやいや、ぼったくりだろお前が!って思い直す。そして、ショットバーを探すがなかなか見つからない。

 セブンイレブン近くで、身長154センチとおぼしき、20代前半の女性が客引きをしている。ちょっと気になったので、話を聞いてみると、

 女「うちは焼き鳥屋です」

 私「チャージはいくら?」

 女「うちは、そんなに怪しい店じゃないですよ」

 チャージをとる店=あやしい、という感覚なのか?歌舞伎町では普通なんですが。。。。と思いながらも、女性の笑顔に負けて、スープカレーを食べた後にもかかわらず、焼き鳥屋に・・・・(何してるんだか)。

 どうやらチェーン店のように見えたので、聞いてみると、近くで姉妹店として、「アメリカンスタイルのバー」をやっているという。早く言えよ、って思ったのだが、もはやお腹はいっぱい。バーに行く気にはなれず・・・・。



 30日は午前中、市内観光をして、お昼頃に知り合いの研究者と落ち合う。そこで、5月に再び、札幌に来ることになる。インターネットとセックスとの関係について話してほしいという。



 海鮮天丼を食べてから、NPO法人精神障害者の共同作業所に向かうというので、一緒に付いて行く。そこはアディクション嗜癖)の人が多いらしく、出会い系サイトを利用する人も多いらしい。その中には、セックス依存症の人もいるとか。



 その後、NPO法人さっぽろ自由学校「遊」の講座で、トークイベントがあるというので、そこにも付いて行く。きょうのタイトルは「男も楽に生きよう」。メインテーマは「モテない男」。発表者の一人、札幌医大の学生が発表したのだが、モテる=性的パートナーがいたり、いなくてもすぐに見つかるような希望がある状態らしい。自分が相手をどう思うかどうかは関係ないのか?と突っ込むと、それが理想だという。



 結局、「モテる」とは彼にとって、漠然とした不安感を消すものらしいということが分かった。